働き方について考える

LIFE SHIFT(100年時代の人生戦略)

今回は、最近読んだ「LIFE SHIFT(100年時代の人生戦略):リンダ・グラットン/アンドリュー・スコット著」を紹介しつつ、そこから副業をオススメする内容にこじつけようと思います笑

なんとなく、若いうちにしっかり勉強して、いい会社に入って、退職金と年金で老後を楽しむ、というこれまでの勝ちパターンは通用しにくくなってきていることを感じている人は多いと思いますが、これを真正面からテーマにしている非常に面白い本でした。

人生が3ステージ→マルチステージに変化していく
この本は、以下の導入を前提にして、各世代の架空人物の人生をシュミレーションする流れになっています。
・長寿化が進み、2007年に日本で生まれた子供の半分は107年以上生きるようになる(→人生100年時代の到来)⇒
・従来は、人生が3つのステージ「教育→労働→老後」を一斉行進するのが普通だったが、人生100年時代でこのステージに当てはめて生きようすると、長く働くか、労働期間中の貯蓄率を上げる(生活を質素にする)しかないが、これでは限界があるし、少し寂しい⇒
・筆者は、仕事を長期間中断したり、転身を重ねたりしながら、生涯を通じて様々なキャリアを経験するマルチステージの人生を提案

大事なのは、オプションを持つこと
本を読み終えて、私が最も大事だと思ったのは、意識的に人生のオプション(選択肢)を準備するということです。そして、特にサラリーマンがオプションを作る上で、副業は有効に手段になりそうだと感じます。
・3ステージ制の一斉行進が終わることで自分の人生に対する予測が難しくなり、不確実性が高まる⇒
・不確実性が高い状況では、オプションを用意しておくことが大切(金融の世界でも不確実性が高いほど、オプションの価格は高い)⇒
・オプションは、無形資産をベースに用意できることが多い

【副業の類型】を紹介した記事でも参考にさせて頂いたフリーランス協会の「副業・兼業人材活用ガイダンス(2020年度版)」では、副業・兼業人材の報酬は金銭だけではないと説明しています。

副業・兼業人材の報酬
金銭報酬 / 現物報酬 / 経験報酬 / 心理報酬 / 信頼報酬

このうち、経験報酬 / 心理報酬 / 信頼報酬は無形資産を増やすことになると思っていて、結局は副業が人生のオプションを増やすことに繋がるというわけです。

具体的には、本業では獲得できない知識と(生産性資産)、新しいネットワーク(活力資産)、どんな人生を歩みたいのか考えるきっかけになる(変身資産)という意味で無形資産の積み上げとなると思います。

オプションを増やすための副業、という意味では、目先の有形資産だけではなく、少し先の人生を見据えて戦略的に副業を考えることが大事かもしれません。

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