私の銀行では副業が認められていますが、実際に副業している人は少ないです。ほかの大企業の人と話していても、副業している人はまだまだ少ないようです。
最近の報道を見ていると、副業人材がどんどん増えているような印象も受けますが、実際には限られたIT系の職種であったり、従来からフリーランスに近い働き方をしていた人が副業を積極化している面が大きいのかもしれません。
そこで今回は、なぜ副業が認められていても副業しないのか、を少し考えてみました。
副業しない理由①:メリットが小さい
経済学に「限界効用逓減」という法則があります。これは、例えばビールを飲むときに、1杯目のビールが最も効用(幸福度)が高く、2杯目からは徐々に効用が小さくなるという法則です。
お金に関してもいくつかの研究で、幸福度は収入が増えるに応じて上昇する一方、ある金額まで達すると収入と幸福度の相関関係が薄くなることが示されています。
つまり、副業をして月に数万円収入が上がっても、幸福度が上がらないことを本能的に知っているので、副業からの収入と副業に費やす時間を天秤にかけると副業するメリットを見出しにくいということになるんだと思います。
(出典:DIAMOND online)
副業しない理由②:忙しい
あとは、本業が忙しくて副業をしている場合ではない、というのもあると思います。
私の周りには、副業する時間がある位ならその時間も本業にコミットしたい、という人が多い印象です。
以上、副業しない理由を2つ書きましたが、つまり、わざわざ副業をするのは結構ハードルが高そうだということです。
今後、大企業の副業人材マーケットを盛り上げていくためには、副業を単にお小遣い稼ぎと捉えずに、大金稼ぎや人生観を満たすための手段といったレベルに昇華させて捉える人が増える必要があるのではないかと考えています。せっかくやるなら、本業で満たしきれていない人生観に合致するところを副業で追い求めてみる、くらいの感覚でいいのかなと思っています。